万葉集のかたわらにキーボード

万葉集を中心に、古典から近代まで和歌、短歌を気の向くままに読んでいます。記事は、原文に忠実な現代語訳や学問的な解釈ではありません。私なりにとらえた歌の意味や、歌から思い浮かぶことを書いています。

カテゴリ: 現代の短歌 感想

朝日新聞夕刊2017/3/22 あるきだす言葉たち 春の棘 松岡 秀明(まつおか ひであき)クリニックの診察室に四季はない生花(せいか)と患者の服装以外 患者は、病気を治したくて医師の所へ行く。病気の症状の重い時は、一刻も早く病院へ行きたい。治療のおかげで病が癒え…
>>続きを読む

朝日新聞夕刊2017/3/22 あるきだす言葉たち 春の棘 松岡 秀明(まつおか ひであき)少しだけ心を病んだ少年に雲の名前をふたつ教わるカステラのザラメの粒が外来の空いた時間に読点をうつ<歌の感想> 二首ともに日常の出来事が切り取られている。特に「カステラの」の…
>>続きを読む

朝日新聞夕刊2017/3/22 あるきだす言葉たち 春の棘 松岡 秀明(まつおか ひであき) ここかしこ光さざめく春となり懐中時計の手触りは冴え<歌の感想> 懐中時計を持ったことはないが、腕時計のメタルのバンドやボールペンの金属の軸をいつもより冷たく感じることがあ…
>>続きを読む

朝日新聞夕刊2017/3/1 あるきだす言葉たち 春の流星 杉谷 麻衣(すぎたに まい)身のうちに心臓(こころ)のふたつあることを知らされてなお遠いあさやけ この一首だけでは、どんなことを詠んでいるのか、わからなかった。産院のいりぐちに待つ靴がみなわれを向きたり…
>>続きを読む

朝日新聞夕刊2017/2/8 二月の言葉 広坂 早苗水仙は八頭身の少女にて風の日の丘にひとり咲きたり<感想> 春を感じるとはいえ、まだ外の風は寒い。身をすくめながら、ふっと見上げると、見上げた先に水仙の花が見える。あのすっきりと伸びている水仙をどう表そうか、作者…
>>続きを読む

朝日新聞夕刊2017/2/8 二月の言葉 広坂 早苗氷点下十五度の街に住む息子凍ったのだろうメールも返らず<感想> 息子の勤務地か、学校の所在地が寒い地方なのだろう。海外かもしれない。心配でたまらないというよりも、ちっとも便りを寄こさないことに、少々腹を立ててい…
>>続きを読む

朝日新聞夕刊2017/2/8 二月の言葉 広坂 早苗きさらぎの空はどこかが破れいて照りながらふる雪のかそけさ<感想> まさに、昨日今日の空模様だ。ただし、私の住むのは雪国なので、如月の雪はまだかそけしとはいかない。 表現にはないが、過疎地の風景でも山中の気象でも…
>>続きを読む

朝日新聞夕刊2017/1/18 模索の果て 萩原 慎一郎 遅刻せぬよう走るのだ 鬣(たてがみ)をなびかせ走る馬のごとくに<感想> 作者は1984年生まれとあった。こういう年齢の人の感情がこんなに素直に伝わってくることが珍しい。真面目で不器用そうだ。真面目は、今は美徳で…
>>続きを読む

朝日新聞夕刊2017/2/8 二月の言葉 広坂 早苗屋上に雪の聖岳(ひじり)を見て戻る午後の事務所(オフィス)の小さき業務に<感想> 作者とともにふっと心を緩ませることができた。 近くの数字ばかりを見続けていた目を遠くの雪山にやる。ビルの屋上から望める聖岳は、別…
>>続きを読む