万葉集のかたわらにキーボード

記事は、原文に忠実な現代語訳や学問的な解釈ではありません。私なりにとらえた歌の意味や、歌から思い浮かぶことを書いています。

カテゴリ: 万葉集巻五

巻五 803銀も 金も玉も 何せむに 優れる宝 子にしかめやもしろかねも くがねもたまも なにせんに まされるたから こにしかめやも<口語訳>銀も金も珠玉も、どうしてこの世で最も値打ちのある宝といえるだろうか。子どもに勝る宝などこの世にはない。<意訳>世間で…
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802 山上憶良瓜食めば 子ども思ほゆ 栗食めば まして偲はゆうりはめば こどもおもおゆ くりはめば ましてしぬわゆいづくより 来たりしものそ まなかひに もとなかかりていずくより きたりしものそ まなかいに もとなかかりて安眠しなさぬやすいしなさぬ<口語訳…
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巻五 801ひさかたの 天路は遠し なほなほに 家に帰りて 業をしまさにひさかたの あまじはとおし なおなおに いえにかえりて なりをしまさに<口語訳>新日本古典文学大系 萬葉集一 岩波書店 より引用(ひさかたの)天に到る道は遠い。素直に家に帰って仕事をしな…
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巻五 800父母を 見れば尊し 妻子見れば めぐし愛しちちははを みればたっとし めこみれば めぐしうつくし世の中は かくぞことわり もち鳥の かからはしもよ よのなかは かくぞことわり もちどりの かからわしもよ 行くへ知らねば うけ沓を 脱ぎつるごとく …
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巻五 797大野山 霞立ちわたる 我が嘆く おきその風に 霧立ちわたるおおのやま かすみたちわたる わがなげく おきそのかぜに きりたちわたる<口語訳>新日本古典文学大系 萬葉集一 岩波書店 より引用大野山に霧が一面に立ちこめる。私が嘆くため息の風によって霧…
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巻五 798妹が見し 楝の花は 散りぬべし 我が泣く涙 いまだ干なくにいもがみし おうちのはなは ちりぬべし わがなくなみだ いまだひなくに<口語訳>妻が見た楝の花はもう散るであろう。亡くなった妻を思い出して泣く私の涙は、まだまだ乾くことはないのに。<意訳>…
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巻五 797悔しかも かく知らませば あをによし 国内ことごと 見せましものをくやしかも かくしらませば あおによし くぬちことごと みせましものを<意訳>こんなことになるのなら、せめてせめて一緒に国中を旅すればよかった。口語訳は、新日本古典文学大系 萬葉集…
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巻五 796はしきよし かくのみからに 慕ひ来し 妹が心の すべもすべなきはしきよし かくのみからに したいこし いもがこころの すべもすべなき<口語訳>こんなことになってしまうとは。私を慕って来た妻の気持ちを思うと、何を思い何をしても気持ちが安らぐことがな…
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巻五 795反歌家に行きて いかにか我がせむ 枕づく つま屋さぶしく 思ほゆべしもいえにいきて いかにあがせん まくらづく つまやさぶしく おもおゆべしも<口語訳>妻を葬って、家に戻って私は何をすればいいのだろう。妻をしのぶもののなくなってしまった寝室に戻っ…
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巻五 794日本挽歌一首にっぽんばんか大君の 遠の朝廷と しらぬひ 筑紫の国に おおきみの とおのみかどと しらぬい つくしのくにに 泣く子なす 慕ひ来まして 息だにも いまだ休めず  なくこなす したいきまして いきだにも いまだやすめず 年月も いまだあ…
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  太宰帥大伴卿の、凶問に報へし歌一首禍故重畳し、凶問塁集す。永く崩心の悲しびを懐き、独り断腸の涙を流す。但両君の大助に依りて、傾命わづかに継ぐのみ。筆は言を尽くさず。古今に嘆く所なり。 大伴の旅人が知人の死を知らせる手紙に答えた歌一首不幸が続き、親しい…
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巻五 841鶯の 聲聞くなべに 梅の花 吾家の園に 咲きて散る見ゆ<口語訳>鶯の鳴く声を聞きながら、我が庭に梅の花が咲いて散っていくのを見る。<意訳>鶯の鳴き声の聞こえる春。我が家の庭に、梅の花が咲き、そして、散っていく。鶯を聞き、梅を眺めて春の日を過ごす。…
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巻五 842わが宿の 梅の下枝に 遊びつつ 鶯鳴くも 散らまく惜しみ<口語訳>私の家の庭の梅の下枝で鶯が遊びながら鳴いている。鶯も梅の花が散るのを惜しんで鳴いている。<意訳>我が家の庭に、梅の花が散っていく。梅の木の低い枝に、鶯が降りてきた。鶯は枝の上で遊び…
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824梅の花 散らまく惜しみ わが園の 竹の林に  鶯鳴くも<口語訳>梅の花が散るのを惜しんで、私の庭園の竹の林で鶯が鳴いている。<意訳>もう梅の花が散っていく。咲くのを待ちわびていた梅の花が。私の庭の竹の林から鶯の鳴き声が聞こえてくる。鶯のこの鳴き声は、梅…
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