万葉集のかたわらにキーボード

万葉集を中心に、古典から近代まで和歌、短歌を気の向くままに読んでいます。記事は、原文に忠実な現代語訳や学問的な解釈ではありません。私なりにとらえた歌の意味や、歌から思い浮かぶことを書いています。

カテゴリ: 万葉集巻二

万葉集 巻二 93 内大臣藤原卿(鎌足)が鏡王女に求婚した時、鏡王女が内大臣に贈った歌一首玉くしげ 覆ふをやすみ 明けていなば 君が名はあれど わが名し惜しもたまくしげ おおうをやすみ あけていなば きみがなはあれど わがなしおしも94 内大臣藤原卿が鏡王女に…
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万葉集 巻二 91 天皇が鏡王女(かがみおおきみ)に与えられた御歌一首妹が家も 継ぎて見ましを 大和なる 大島の嶺に 家もあらましをいもがいえも つぎてみましを やまとなる おおしまのねに いえもあらましを92 鏡王女(かがみおおきみ)がそれに答えた御歌一首…
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万葉集 巻二 90君が行き 日長くなりぬ やまたづの 迎へを行かむ 待つには待たじきみがゆき けながくなりぬ やまたずの むかえをゆかん まつにはまたじ<私が考えた歌の意味>あなたが行ってしまってから長い日にちが経ちました。迎えに行こうと思います。このまま…
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万葉集 巻二 89居り明かして 君をば待たむ ぬばたまの わが黒髪に 霜は降るともおりあかして きみをばまたん ぬばたまの わがくろかみに しもはふるとも<私が考えた歌の意味>寝ないで、あなたを待っていましょう。この黒髪に霜が降りようとも。<私の想像を加え…
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万葉集 巻二 88秋の田の 穂の上に霧らふ 朝霞 いつへの方に 我が恋やまむあきのたの ほのうえにきらう あさがすみ いつへのかたに あがこいやまん※「いつへの方に」の「へ」の読みが、「ヘ」か「え」かわからなかった。<私が考えた歌の意味>秋の田の朝霞はあっ…
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万葉集 巻二 87ありつつも 君をば待たむ うちなびく わが黒髪に 霜の置くまでにありつつも きみをばまたん うちなびく わがくろかみに しものおくまでに<私が考えた歌の意味>今のままで、あなたを待ち続けましょう。この黒髪に霜が降りるまで待っていましょう。…
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万葉集 巻二 86かくばかり 恋ひつつあらずは 高山の 岩根しまきて 死なましものをかくばかり こいつつあらずは たかやまの いわねしまきて しなましものを<私が考えた歌の意味>恋しい思いにもう耐えられません。こんなに思い悩むなら、高山の岩を枕に死んでしま…
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万葉集 巻二 85君が行き 日長くなりぬ 山尋ね 迎へか行かむ 待ちにか待たむきみがゆき けながくなりぬ やまたずね むかえかゆかん まちにかまたん<私が考えた歌の意味>君が旅に出られてから日にちが長くなりました。こちらから山道を尋ねて、会いにいきましょう…
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万葉集 巻二 209 柿本人麻呂 (再考)もみち葉の 散り行くなへに 玉梓の 使ひを見れば 逢ひし日思ほゆもみちばの ちりゆくなえに たまづさの つかいをみれば あいしひおもおゆ<私が考えた歌の意味>黄葉の散る時期に妻の死を知らせる使いの人が来た。妻と何度も…
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万葉集 巻二 208 柿本人麻呂 (再考)秋山の 黄葉を繁み 惑ひぬる 妹を求めむ 山道知らずもあきやまの もみぢをしげみ まどいぬる いもをもとめん やまぢしらずも<私の想像を加えた歌の意味>妻と永遠に会えないとは思えない。妻はもみじの山に迷い込んだだけな…
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巻二 210うつせみと 思ひし時に 取り持ちて 我が二人見しうつせみと おもいしときに とりもちて わがふたりみし走り出の 堤に立てる 槻の木の こちごちの枝のはしりでの つつみにたてる つきのきの こちごちのえの春の葉の しげきがごとく 思へりし 妹にはあ…
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218楽浪の 志賀津の児らが 罷り道の 川瀨の道を 見ればさぶしもささなみの しがつのこらが まかりじの かわせのみちを みればさぶしもこの川沿いの道は、采女(うねめ)の葬列が通った道だ。あまりにも若く、あまりにも突然の死だった。川沿いの道を見るだけで、胸が…
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万葉集 巻二 217吉備津采女が死にし時に、柿本朝臣人麻呂が作る歌一首きびつのうねめがしにしときに、かきのもとのあそみひとまろがつくるうたいっしゅ天皇にお仕えをしていた吉備津のうねめの死に際して、柿本人麻呂が作った歌一首秋山の したへる妹あきやまの したえる…
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216家に来て 我が屋を見れば 玉床の 外に向きけり 妹が木枕いえにきて わがやをみれば たまどこの よそにむきけり いもがこまくらなきがらを葬って家に戻った。家の中を見渡してもただひっそりしている。見慣れた妻の枕がいつもと違う方を向いて、残されている。 古…
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212衾道を 引手の山に 妹を置きて 山道を行けば 生けりともなしふすまじを ひきでのやまに いもをおきて やまぢをいけば いけりともなし 前回の私の意訳がすっきりしないので、もう一度考えてみた。口語訳・大意の比較羽交の山に、いとしい人を残して置いて、山路を…
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212衾道を 引手の山に 妹を置きて 山道を行けば 生けりともなしふすまじを ひきでのやまに いもをおきて やまぢをいけば いけりともなし妻のなきがらを葬って、山道を家へと戻る。家に戻っても、妻のなきがらさえも見ることはできない。私にはもう生きる気力もない。…
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211去年見てし 秋の月夜は 照らせれど 相見し妹は いや年離るこぞみてし あきのつくよは てらせれど あいみしいもは いやとしさかる今夜は月が美しい。去年の秋の夜は妻といっしょに月を眺めていた。月は変わりなく夜空を照らしている。それなのに、いっしょに見た妻…
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