石川啄木『一握の砂』「我を愛する歌」 より

しつとりと
なみだを吸へる砂の玉
なみだは重きものにしあるかな


<口語訳>
砂の玉がしっとりと涙に濡れた。
その砂の玉が重く感じられる。
この重さは涙の重さなのだろう。

<意訳>
手にした砂が私の涙でしっとりと濡れた。
手の中の濡れた砂の塊に重さを感じる。
この重さは、私の涙の重さなのだ。
この重さは、私の悲しみの深さなのだ。