石川啄木『一握の砂』「煙」 より

ふるさとを出て来(き)し子等の
相会いて
よろこぶにまさるかんしみはなし


<私が考えた歌の意味>
ふるさとを出て来た子どもたち同士が、都会で会う。
同じふるさとの人に会うことはうれしいことだ。
だが、それは、喜びをこえる深いかなしみだ。

<私の想像を加えた歌の意味>
村から出て来た子どもたち同士が、都会で会う。
都会に出て来た子どもたちは、この会合をなによりもよろこぶ。
都会に憧れてふるさとを出て来たのに、その都会で、ふるさとの人に会うことを一番の楽しみとする。
それは、なんとも皮肉で悲しい心状だ。