石川啄木『一握の砂』「煙」 より

糸きれし紙鳶(たこ)のごとくに
若き日の心かろくも
とびさりしかな

<私の想像を加えた歌の意味>
若いころの心はもうない。
まだ数年しか経っていなのに。
学生時代のことが、故郷でのことが、あの頃の心の瑞々しさが消えてしまった。
まるで、糸の切れたたこのように、どこかに飛んでいってしまった。
若いころの真剣な熱情が、軽い軽いものになってどこかに飛び去ってしまった。