与謝野晶子 『みだれ髪』 臙脂紫 より

みだれ髪を京の島田にかへし朝ふしてゐませの君ゆりおこす

<私が考えた歌の意味>
乱れた髪を、京風の島田髷に結い直します。
まだ眠そうな君を揺り起こします。
今朝の新しい髪型を、君に見せたくて。

<歌の感想>
 この一首だけで、二人の関係と、昨夜の間柄のことが思い浮かぶ。そして、何よりも、自分の変化を、「君」に見せたい、「君」にきれいだと言ってもらいたいという作者の気持ちが伝わってくる。