与謝野晶子 『みだれ髪』 臙脂紫 より

ふしませとその間さがりし春の宵衣桁にかけし御袖かつぎぬ

<私が考えた歌の意味>
おやすみなさいませ、とそのお部屋を出て来ました。
私の部屋の衣桁には、あなたのお着物が残されています。
あなたのお着物の袖に顔をうずめます。
あなたと別々の部屋に春の宵を過ごします。

<歌の感想>
 「その間」を「その部屋」と解してみた。そうすると、旅の宿で、二つの部屋をとり、その二部屋を行き来する、という様子が浮かんで来る。なんとも「春の宵」にふさわしい。