与謝野晶子 『みだれ髪』 臙脂紫 より

なほ許すせ御国(みくに)遠くば夜(よ)の御神(みかみ)紅皿船(べにざらふね)に送りまゐらせむ

<私が考えた歌の意味>
お国から遠く離れていることを、なお許してください。
私の夜の神様、まだお国に戻らないでください。
お戻りのときは、私の紅の皿のお船でお送りしましょう。

<私の想像を加えた歌の意味>
まだ帰らないでください。
一緒の夜を過ごした貴方。
いつかは、帰っていかれます。
でも、私の恋心がそれを許しません。
もっと私と一緒にいましょう。
ときが来れば、この紅の皿がお船となって貴方をお家までお送りしますから。