万葉集 巻三 240 反歌一首  長皇子(ながのみこ)が猟路の池に狩猟に行かれた時、柿本朝臣人麻呂が作った歌一首と短歌(239 240)

ひさかたの 天行く月を 網に刺し 我が大君は 蓋にせり
ひさかたの あまゆくつきを あみにさし わがおおきみは きぬがさにせり

<私の想像を加えた歌の意味>
皇子の背後に月が見えている。
皇子様は、なんともえらいものだ。
夜空の月を、鳥を捕る網でとらえたように、ご自分の背後の装飾にされている。

<歌の感想>
 この歌(長歌と反歌)を聞いた皇子は、満足の笑みを浮かべ、その場の臣下の者たちは、なるほどその通りだ、とおおいに納得している様子が感じられる。