石川啄木『一握の砂』「煙」 より

見よげなる年賀の文(ふみ)を書く人と
おもひ過ぎにき
三年(みとせ)ばかりは

<私の想像を加えた歌の意味>
在学中はそれほど親しい友人ではなかった。
卒業してから、その友人から年賀状をもらった。
その年賀状は工夫されていて、見て楽しかった。
私の方からは、ついつい年賀状も出さずにいたが、その友人からは毎年届いていた。
でも、三年も経つと、その友人からの美しい年賀状も来なくなったしまった。