万葉集 巻二 229 和銅四年(七一一)、河辺宮人が姫島の松原で若い娘の屍を見て、悲しみて作った歌二首(228・229)

難波潟 潮干なありそ ね沈みにし 妹が姿を 見まく苦しも
なにわがた しおひなありそ ねしずみし いもがすがたを みまくくるしも

<私の想像を加えた歌の意味>
海底に沈んでしまったおとめのなきがらを見るのは辛い。
難波潟の潮が干上がれば、おとめのなきがらを目にしなければならないだろう。
潮よ、引かないで、おとめのなきがらをそのままにしておいてくれ。

<歌の感想>
 作者の気持ちが率直に表れている。それだけに、作者と「妹」の関係が密接ではないことも感じられる。