万葉集 巻二 218 吉備津采女が死んだ時に、柿本朝臣人麻呂が作った歌一首と短歌 (217~219)※以前の記事を改めた。

楽浪の 志賀津の児らが 罷り道の 川瀨の道を 見ればさぶしも
ささなみの しがつのこらが まかりじの かわせのみちを みればさぶしも

<私の想像を加えた歌の意味>
この道は、采女(うねめ)があの世へと川を越えて行った道だ。
この道は、采女(うねめ)の葬列の通った川沿いの道だ。
の川沿いの道を見ると、もうこの世には戻ることのない采女のことが思われ、ひたすらに淋しい。

<歌の感想>
 人麻呂は、単に葬列が通った道と認識するのではなく、亡くなった采女がこの世からあの世へと通過した道ととらえているように感じる。