万葉集 巻二 214 或る本の歌に言う (213~216)

去年見てし 秋の月夜は 渡れども 相見し妹は いや年離る
こぞみてし あきのつくよは わたれども あいみしいもは いやとしさかる

<私の想像を加えた歌の意味>
亡き妻の姿がだんだんに薄れていく。
時の流れは変化がない。
妻とともに過ごした時間は止まってしまっている。
妻とともに過ごした年月が、だんだんに過去のことになっていく。
去年妻とともに見た秋の月は、今年は今年の月として夜空を渡る。
妻との思い出は、去年のままで止まっている。

<歌の感想>
 214も長歌と同じく、211よりは理屈は通っているように感じる。