与謝野晶子 『みだれ髪』 臙脂紫 より

誰ぞ夕(ゆふべ)ひがし生駒(いこま)の山の上のまよひの雲にこの子うらなへ

<私が考えた歌の意味>
この子の将来を占ってくれる人、誰かいませんか。
ひがし生駒の山が暮れていきます。
夕空の山の上に、雲が乱れて動いていきます。
雲のどれかでいいのです。
この子の将来を占ってください。

<私の想像を加えた歌の意味>
ひがし生駒の山の上を、雲が乱れて流れます。
夕空に浮く雲は、次々に形を変えながら動いていきます。
乱れ流れる雲よ、私の恋が成就するかどうか、教えてください。

<歌の感想>
 晶子の思いの強さを感じる。夕方の山の上の乱れ雲の情景を見て、この発想ができるのはいかにも晶子だ。だからこそ、「この子」は晶子であり、うらなうのは恋の行方と受け取れる。