万葉集 巻二 192 日並皇子尊(草壁皇子)の宮の舎人たちが泣き悲しんで作った歌二十三首(171~193の内から)
朝日照る 佐田の岡辺に 鳴く鳥の 夜泣きかはらふ この年ころは
あさひてる さだのおかへに なくとりの よなきかわらう このとしころは

<私が考えた歌の意味>
朝日の照っている佐田の岡で鳥が鳴いている。
このごろは、あの鳥のように、夜の間中、私たちも泣いている。

<歌の感想>
 解説を読むと、舎人は一年間はこの殯宮で喪に服するとある。そうなると、仮の墓所である「佐田の岡辺」に一年間は通う、あるいは泊まり込まなければならないことになる。これは、その勤め自体が辛いものになるであろう。次の193の短歌と合わせて味わうと、殯宮(仮の墓所)へ通い続けることの辛さと皇子を喪った悲しさが重なっているように感じられる。