万葉集 巻二 184 日並皇子尊(草壁皇子)の宮の舎人たちが泣き悲しんで作った歌二十三首(171~193の内から)

東の 多芸の御門に 侍へど 昨日も今日も 召す言もなし

ひんがしの たぎのみかどに さぶらえど きのうもきょうも めすこともなし

<私の想像を加えた歌の意味>
御所の東側の多芸の御門で、皇子様からの呼び出しに備えておりました。
いつものように、お召しがあれば、すぐに応えられるようにしておりました。
昨日も今日も、お召しの言葉がありません。
皇子様は、お亡くなりになったのですから。

<歌の感想>
 この短歌の通りの行動を舎人たちがとったとするなら、御所の中が、皇子の死によって混乱していることになろう。そういうこともあったであろうが、それよりは皇子が亡くなったからと、すぐに宮殿を去って行くような気持ちにはなれないということなのだろう。