万葉集 巻二 154 石川夫人の歌一首

楽浪の 大山守は 誰がためか 山に標結ふ 君もあらなくに
ささなみの おおやまもりは たがためか やまにしめゆう きみもあらなくに

<私の想像を加えた歌の意味>
大君がお元気だったころは、大山の番人は時期が来ると大君のために山にしめ縄を張っていました。
その時期になったので、山の番人は山にしめ縄を張っています。
大君が亡くなられた今となっては、誰のためにしめ縄を張っているのでしょうか。
むなしい気がいたします。