万葉集 巻二 141 142 有間皇子が自ら悲しんで松の枝を結んだ時の歌二首

141
岩代の 浜松が枝を 引き結び ま幸くあらば またかへりみむ
いわしろの はままつがえを ひきむすび まさきくあらば またかえりみん

142
家にあれば 笥に盛る飯を 草まくら 旅にしあれば 椎の葉に盛る
いえにあれば けにもるいいを くさまくら たびにしあれば しいのはにもる

<私が考えた歌の意味>
141
岩代の浜の松の枝を結んでよいことがあるようにと祈った。
本当に幸運ならば、またここに戻って来てこの松を見ることができるだろう。

142
家にいたならば、飯は器に盛って食べる。
旅の途中なので、椎の葉に飯を盛るしかない。

<私の想像を加えた歌の意味>
141
岩代の浜で、松の枝を結び、この災難を祓おうと祈った。
この災いから逃れるのは容易なことではない。
もしも、ここに戻って再び結んだ松の枝を見ることができれば、本当に幸運といえるのだが。

142
今は、飯を椎の葉に盛って食べている。
旅の途中とあればいたしかたない。
家にいたなら、家の皆と一緒にご飯を食べているのに。
器にちゃんと盛ったご飯をゆっくりと食べているのに。