万葉集 巻二 130 長皇子(ながのみこ)が弟の皇子に与えた御歌一首

丹生の川 瀬は渡らずて ゆくゆくと 恋痛し我が背 いで通ひ来ね
にうのかわ せはわたらずて ゆくゆくと こいいたしわがせ いでかよいこね

<私の想像を加えた歌の意味>
さまざまな障害があり、心はためらい迷う。
迷いは消えないが、弟を恋しく思う気持ちは弱まりはしない。
さあ、弟よ、私のところに来ておくれ。
周囲を気にして会わずにいることなど、もう我慢はできない。