万葉集 巻二 117 118

117 舎人皇子の御歌一首
ますらをや 片恋せむと 嘆けども 醜のますらを なほ恋ひにけり
ますらおや かたこいせんと なげけども しこのますらお なおこいにけり

118 舎人娘子(とねりのおとめ)が和し奉った歌一首
嘆きつつ ますらをのこの 恋ふれこそ 我が結ふ髪の 漬ちてぬれけり
ながきつつ ますらおのこの こうれこそ わがゆうかみの ひちてぬれけり

<私の想像を加えた歌の意味>
117
強くて勇ましい男子は、片思いなどしないと思っていた。
私はますらおなのに、情けないことに、あなたへの片思いがますます強くなる。

118
情けないと言いながら、ますらおのあなたが私を恋しいと言ってくださいます。
あなたの強い思いに、私の気持ちも揺らぎます。
私の結った髪が、ほどけていくように。