石川啄木『一握の砂』「我を愛する歌」 より

この次の休日(やすみ)に一日(いちにち)寝てみむと
思ひすごしぬ
三年(みとせ)このかた

<私の想像を加えた歌の意味>
この次の休日には、何もしないで、どこへも行かないで一日中寝ていよう。
三年前からそう思っていた。
休日がないわけではない。
でも、休みの日でも何もせずに家にいるということなどないのだ。
そんな普通の勤め人のような気分にはなれない。
私は、いつも何かを思い悩んでいるのかもしれない。