与謝野晶子 『みだれ髪』 臙脂紫 より
しのび足に君を追ひゆく薄月夜(うすづきよ)右のたもとの文がらおもき
<私が考えた歌の意味>
薄雲の夜空、月がほのかに照らしている。
君のあとをそっと追って行く私。
右のたもとに入れたもう用のなくなった手紙が重い。
<私の想像を加えた歌の意味>
あなたからずっしりと重いほどの恋文をもらっていた。
そのあなたが、他の女を好きになったようだ。
私というものがありながら、あなたは他の女のところへ行く。
尾行して、あなたの行く先を確かめてやる。
薄雲に月の照る夜、あなたからのもう用済みの恋文を右のたもとに入れて、しのび足で尾行する。
<歌の感想>
「文がら」を「君」からの恋文ととらえた私の想像が成立するなら、怨念の歌だ。だが、その怨念も幻想的な夜の景色と、繊細な感覚としての手紙の重さとに彩られている。
しのび足に君を追ひゆく薄月夜(うすづきよ)右のたもとの文がらおもき
<私が考えた歌の意味>
薄雲の夜空、月がほのかに照らしている。
君のあとをそっと追って行く私。
右のたもとに入れたもう用のなくなった手紙が重い。
<私の想像を加えた歌の意味>
あなたからずっしりと重いほどの恋文をもらっていた。
そのあなたが、他の女を好きになったようだ。
私というものがありながら、あなたは他の女のところへ行く。
尾行して、あなたの行く先を確かめてやる。
薄雲に月の照る夜、あなたからのもう用済みの恋文を右のたもとに入れて、しのび足で尾行する。
<歌の感想>
「文がら」を「君」からの恋文ととらえた私の想像が成立するなら、怨念の歌だ。だが、その怨念も幻想的な夜の景色と、繊細な感覚としての手紙の重さとに彩られている。