万葉集のかたわらにキーボード

記事は、原文に忠実な現代語訳や学問的な解釈ではありません。私なりにとらえた歌の意味や、歌から思い浮かぶことを書いています。

2017年01月

石川啄木『一握の砂』「我を愛する歌」 より心より今日は逃げ去れり病ある獣のごとき不平逃げ去れり<私が考えた歌の意味>心の中から今日は逃げ去った。病に罹った獣のような不平が逃げ去った。<私の想像を加えた歌の意味>今日の精神状態は平生と違う。いつもいつも私の…
>>続きを読む

万葉集 巻一 60 宵に逢ひて 朝面なみ 名張にか 日長き妹が 庵せりけむ よいにあいて あしたおもなみ なばりにか けながきいもが いおりせりけん <私が考えた歌の意味>妻が旅に出てから、もうずいぶんと日数が経った。旅先の妻は、今頃は名張の辺りで仮の小屋に…
>>続きを読む

万葉集 巻一 59流らふる われ吹く風の 寒き夜に わが背の君は ひとりか寝るらむながらうる われふくかぜの さむきよに わがせのきみは ひとりかねるらん<私が考えた歌の意味>留守を守っている私に寒い風が吹いてくる夜です。旅先の大切なあなたは、風の吹く寒い…
>>続きを読む

万葉集 巻一 58いづくにか 船泊てすらむ 阿礼の崎 漕ぎたみ行きし 棚なし小舟いずくにか ふなはてすらん あれのさき こぎたみいきし たななしおぶね<私が考えた歌の意味>阿礼の崎を漕ぎめぐっていたあの小舟は、今ごろは、どこの海岸に着いたろうか。<私の想像…
>>続きを読む

万葉集 巻一 57引馬野に にほふ榛原 入り乱れ 衣にほはせ 旅のしるしにひくまのに におうはりはら いりみだれ ころもにおわせ たびのしるしに<私が考えた歌の意味>引馬野には、はりの木の花が色鮮やかに咲き乱れています。はりの花で衣を染めてしまいなさい。旅…
>>続きを読む

石川啄木『一握の砂』「我を愛する歌」 より何やらむ穏(おだや)かならむ目付(めつき)して鶴橋(つるはし)を打つ群れを見てゐる<私が考えた歌の意味>なにやら穏やかではない目付でつるはしを振るって働いている人たちを、見ている。<私の想像を加えた歌の意味>つる…
>>続きを読む

石川啄木『一握の砂』「我を愛する歌」 より路端(みちばた)の切石(きりいし)の上に腕拱(く)みて空を見上ぐる男ありたり<私が考えた歌の意味>道端の切石の上に立って、腕組みをして、空を見上げている男がいる。<私の想像を加えた歌の意味>男が立っている。空を見…
>>続きを読む

石川啄木『一握の砂』「我を愛する歌」 よりとかくして家を出(い)づれば日光のあたたかさあり息深く吸ふ<私が考えた歌の意味>いろいろなことがあり、家に居るのがいやになり、外へ出た。外は晴れて日差しが暖かい。煩わしいことを忘れ、深呼吸する。<私の想像を加えた…
>>続きを読む

石川啄木『一握の砂』「我を愛する歌」 より時ありて子どものやうにたはむれす恋ある人のなさぬ業(わざ)かな<私が考えた歌の意味>暇な時間を持て余し、子どものように遊んで過ごした。こんなことは、恋をしている人ならしないことだろう。<歌の感想> 「時ありて」の…
>>続きを読む

万葉集 巻一 56河上の つらつら椿 つらつらに 見れども飽かず 巨勢の春野はかわのえの つらつらつばき つらつらに みれどもあかず こせのはるのは<私が考えた歌の意味>川の岸辺に椿の花が幾重にも重なって咲き誇っている。幾度見ても飽きることなどない見事さだ…
>>続きを読む

石川啄木『一握の砂』「我を愛する歌」 よりつかれたる牛のよだれはたらたらと千万年も尽きるざるごとし<私の想像を加えた歌の意味>早朝から晩遅くまで、働かされ続けた牛がよだれを垂らしている。たらたらと、鳴き声も上げない口から。かなしげな目をして、うつむき、た…
>>続きを読む

万葉集 巻一 55  あさもよし 紀人ともしも 真土山 行き来と見らむ 紀人ともしもあさもよし きひとともしも まつちやま いきくとみらん きひとともしも<私が考えた歌の意味>紀の国人は、大和へ行くときに真土山を眺め、また帰りにも真土山を眺めます。大和への…
>>続きを読む

石川啄木『一握の砂』「我を愛する歌」 よりこそこその話がやがて高くなりピストル鳴りて人生終る<私の想像を加えた歌の意味>小声の言い争い声がだんだん高くなる。その声をかき消してピストルの音が響く。一人の人生が終わる。<歌の感想> この歌の意味が分からない。…
>>続きを読む

石川啄木『一握の砂』「我を愛する歌」 より尋常のおどけならむやナイフ持ち死ぬまねをするその顔その顔<私の想像を加えた歌の意味>ナイフを持って自分を刺す。それは真似でしかない。刺す真似をしている自分の顔をまじまじと見る。死ぬ真似をしている私の顔は、真剣で、…
>>続きを読む

石川啄木『一握の砂』「我を愛する歌」 より浅草の凌雲閣(りょううんかく)のいただきに腕組みし日の長き日記かな<私の想像を加えた歌の意味>あの日は浅草の凌雲閣の最上階に上った。そこで、腕組みをして下を見下ろした。まるで、私が眼下の全ての上に立ったように。そ…
>>続きを読む

石川啄木『一握の砂』「我を愛する歌」 よりことさらに燈火(ともしび)を消してまぢまぢと思ひてゐしはわけもなきこと<私の想像を加えた歌の意味>いつもはそんなことをしないのに、部屋の明かりを消している。その暗い部屋で、あることを思い詰めている。思い続けていな…
>>続きを読む

万葉集 巻一 54巨勢山の つらつら椿 つらつらに 見つつ偲はな 巨勢の春野をこせやまの つらつらつばき つらつらに みつつしのわな こせのはるのを<私の想像を加えた歌の意味>ここ巨勢山では椿の葉が幾重にも茂っています。この秋の椿を、幾度も眺めてください。…
>>続きを読む