万葉集のかたわらにキーボード

万葉集を中心に、古典から近代まで和歌、短歌を気の向くままに読んでいます。記事は、原文に忠実な現代語訳や学問的な解釈ではありません。私なりにとらえた歌の意味や、歌から思い浮かぶことを書いています。

2016年06月

山家集 30 7010春のほどは 我がすむ庵の 友に成りて 古巣な出でそ 谷の鶯<口語訳>谷の鶯よ、春のうちはこの谷の古巣を出ないでくださいよ。私が住む庵のそばに、友としていてくださいね。<意訳>春になり鶯もしきりに鳴いているのに、私の庵には訪れる人もいない。…
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山家集 27 7007すみける谷に、鶯の聲せずなりければ古巣うとく 谷の鶯 なりければ 我やかはりて なかんとすらん<口語訳>谷の鶯が古巣に戻ることがなくなったら、この谷では鶯の声が聞こえなくなるだろう。そうなったら私が鶯に代って泣くようになるだろう。<意訳>…
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巻五 841鶯の 聲聞くなべに 梅の花 吾家の園に 咲きて散る見ゆ<口語訳>鶯の鳴く声を聞きながら、我が庭に梅の花が咲いて散っていくのを見る。<意訳>鶯の鳴き声の聞こえる春。我が家の庭に、梅の花が咲き、そして、散っていく。鶯を聞き、梅を眺めて春の日を過ごす。…
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巻五 842わが宿の 梅の下枝に 遊びつつ 鶯鳴くも 散らまく惜しみ<口語訳>私の家の庭の梅の下枝で鶯が遊びながら鳴いている。鶯も梅の花が散るのを惜しんで鳴いている。<意訳>我が家の庭に、梅の花が散っていく。梅の木の低い枝に、鶯が降りてきた。鶯は枝の上で遊び…
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824梅の花 散らまく惜しみ わが園の 竹の林に  鶯鳴くも<口語訳>梅の花が散るのを惜しんで、私の庭園の竹の林で鶯が鳴いている。<意訳>もう梅の花が散っていく。咲くのを待ちわびていた梅の花が。私の庭の竹の林から鶯の鳴き声が聞こえてくる。鶯のこの鳴き声は、梅…
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山家集 26   7006鶯の 春さめざめと なきゐたる 竹のしづくや なみだなるらん<口語訳>鶯が春雨の中でさめざめと鳴いている。春雨に濡れる竹の滴は、鶯の涙であろう。<意訳>春雨が滴となって竹を濡らしている。鶯の鳴き声が、春雨の中で、聞こえてくる。この竹の滴…
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山家集 25 7005閑中鶯鶯の こゑぞ霞に 洩れてくる 人めともしき 春の山ざと<口語訳>鶯の声だけが霞の中から洩れてくる。人の行き来もまれな春の山里。<意訳>春の山里は人の行き来もなく、春霞がかかっている。柔らかな霞の景色の中で、鶯の鳴き声だけが聞こえてき…
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