山家集 上巻 春 38 7019

主いかに 風わたるとて いとふらん 餘所にうれしき 梅の匂を
ぬしいかに かぜわたるとて いとうらん よそにうれしき うめのにおいを

<私が考えた歌の意味>
隣の僧坊の主人は、梅が散ってしまう、と風が吹くのを嫌っているが、どうしてなのだろう。
隣に住む私にとっては、梅の香りがしてきてうれしいのに。

<私の想像を加えた歌の意味>
隣の寺のお坊さんは、梅の花の盛りの時期に風が吹くのを嫌っている。
せっかくの梅の花を風が散らしてしまうと、いかにも惜しがっている。
近所に住む私には、梅の香りを届けてくれるうれしい春の風なのに。

<歌の感想>
 梅の味わい方にもいろいろとあり、他人の態度まで気になるとみえる。私なら、梅を独り占めするような楽しみ方はしないのに、という作者の気持ちが込められている。