朝日新聞夕刊2017/2/8 二月の言葉 広坂 早苗

氷点下十五度の街に住む息子凍ったのだろうメールも返らず

<感想>
 息子の勤務地か、学校の所在地が寒い地方なのだろう。海外かもしれない。心配でたまらないというよりも、ちっとも便りを寄こさないことに、少々腹を立てている。「息子凍ったのだろう」がなんともよい。
 作者の気持ちに共感できる。さらに、心配はしているが母親の感情を押し付けない、そんな親の在り方も感じ取れる。