万葉集 巻一 37 柿本人麻呂

見れど飽かぬ 吉野の川の 常滑の 絶ゆることなく またかへり見む
みれどあかぬ よしののかわの とこなめの たゆることなく またかえりみん


<私の想像を加えた歌の意味>
離宮のある吉野の地を幾度見たとしても、見飽きることなどない。
澄んだ流れを通して吉野川の川底が見える。この川底はいつまでも美しくあり続けるであろう。
吉野川は、永遠に流れ続ける。わたしも、いつまでも、幾度でも、またここを訪れてこの離宮と景色を眺めよう。

<歌の感想>
 荒れ果てた都の跡を歌う際は、しみじみとした思いが伝わってくる。だが、今も栄えている吉野宮を描いている作からは、深い思いは伝わってこない。
 立派で美しい離宮と周辺の景色を見て、この様子が永遠に続くようにとの祈りが感じられる。しかし、人麻呂は、繁栄が永遠のものでないことを知っていると思う。
※以前の記事を改めた。(2016/11/27)