万葉集 巻一 18

三輪山を 然も隠すか 雲だにも 心あらなも 隠さふべしや
みわやまを しかもかくすか くもだにも こころあらなも かくそうべしや


<私が考えた歌の意味>
三輪山を雲があんなに隠してしまった。
雲に心はないとはわかっている。
でも、雲だからといって三輪山を隠してしまってよいものか。

<私の想像を加えた歌の意味>
雲が三輪山をすっかり隠してしまった。
三輪山はもうここからは見えない。
雲さえなければ、まだ見えていたのに。
雲に願ってもしかのないことだが、せめてもう少し三輪山を見せてほしかった。

<歌の感想>
 離れたくない地を離れなければならないのであろう。名残惜しさと、でもそこから離れていくあきらめとが伝わってくる。