万葉集 巻一 15

わたつみの 豊旗雲に 入日さし 今夜の月夜 さやけかりこそ
わたつみの とよはたくもに いりひさし こよいのつくよ さやけかりこそ


<私の想像を加えた歌の意味>
見渡す海の空には、雲がはためくように広がっている。
そののびのびと広がる雲を、海に沈む陽が照らす様子が目を奪う。
この夕日が没したのちは、雲ひとつない夜空に月が浮かび、海面を明るく照らす景色を見たいものだ。

<歌の感想>
 由来がよく分からない短歌のようだ。作者も反歌なのかどうかもはっきりとは分からないが、描いている情景が大きく、イメージも湧いてくる。それと、同時にこの作も、権力者の継承などの背景がありそうな気もする。
 表現されている情景と作者の思いだけでなく、ここにも政治的な期待があるとしても、作品が描いている雄大な情景の価値は変わらないと思う。