万葉集のかたわらにキーボード

記事は、原文に忠実な現代語訳や学問的な解釈ではありません。私なりにとらえた歌の意味や、歌から思い浮かぶことを書いています。

石川啄木『一握の砂』「我を愛する歌」 より大木(たいぼく)の幹に耳あて小半日(こはんにち)堅き皮をばむしりてありき<私の想像を加えた歌の意味>大木を見上げる。大木に触ってみる。大木の幹に耳を当ててみる。何も聞こえない。いや、かすかにかすかに何か聞こえる。…
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万葉集 巻一 15わたつみの 豊旗雲に 入日さし 今夜の月夜 さやけかりこそわたつみの とよはたくもに いりひさし こよいのつくよ さやけかりこそ<私の想像を加えた歌の意味>見渡す海の空には、雲がはためくように広がっている。そののびのびと広がる雲を、海に沈
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万葉集 巻一 14香具山と 耳梨山と あひし時 立ちて見に来し 印南国原かぐやまと みみなしやまと あいしとき たちてみにこし いなみくにはら<私の想像を加えた歌の意味>香具山と耳梨山が、互いに畝傍山を妻にしたいと争った時に、この争いを止めさせるために大神
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万葉集 巻一 13香具山は 畝傍を惜しと 耳梨と 相争ひきかぐやまは うねびをおしと みみなしと あいあらそいき神代より かくにあるらし 古も 然にあれこそかみよより かくにあるらし いにしえも しかにあれこそうつせみも 妻を 争ふらしきうつせみも つまを
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石川啄木『一握の砂』「我を愛する歌」 より森の奥より銃声聞こゆあはれあはれ自(みづか)ら死ぬる音のよろしさ<私が考えた歌の意味>遠く森の奥から銃声がした。なんとも悲しむべき音だ。あれは自殺の銃声か。あの悲しい音に今の私は心ひかれる。
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石川啄木『一握の砂』「我を愛する歌」 よりわが髭(ひげ)の下向く癖がいきどほろしこのごろ憎き男(をとこ)に似たれば<私の想像を加えた歌の意味>ひげを整えようと鏡を見る。どうして俺のひげは下を向いてしまうんだろう。どうそろえても、ひねりあげてもだらしなく下
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石川啄木『一握の砂』「我を愛する歌」 より草に臥(ね)ておもふことなしわが額(ぬか)に糞(ふん)して鳥は空に遊べり<私の想像を加えた歌の意味>気持ちのいい天気だなあ。芝生に寝転んで何も考えずにいられる。晴れた空に雲が浮かんでいる。こんな穏やかな気持ちにな
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石川啄木『一握の砂』「我を愛する歌」 よりなみだなみだ不思議なるかなそれをもて洗へば心戯(おどけ)たくなれり<私が考えた歌の意味>なみだは不思議だ。泣いて泣いて、なみだなみだの時を過ごす。そうするうちに、なみだが心を洗うので、おどけたい気持ちになってきた
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石川啄木『一握の砂』「我を愛する歌」 より鏡とり能(あた)ふかぎりのさまざまの顔をしてみぬ泣き飽きし時<私の想像を加えた歌の意味>鏡に向かっていろいろな顔をしてみる。泣き顔、ほほ笑む顔、笑い顔、怒った顔、まじめな顔、ゆがめた顔、そしてまた泣き顔。いつもい
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石川啄木『一握の砂』「我を愛する歌」 より愛犬の耳斬(き)りてみぬあはれこれも物に倦(う)みたる心にかあらむ<私の想像を加えた歌の意味>手元にあった刃物で愛犬の耳を斬ってみた。ほんの少しだけれど。犬は驚き、声を上げ身をすくめたが、向かってきはしない。俺は
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石川啄木『一握の砂』「我を愛する歌」 より浅草の夜のにぎはひにまぎれ入りまぎれ出で来しさびしき心<私の想像を加えた歌の意味>浅草は夜も賑わっている。人は多く、しかも皆楽しげだ。仲のよい男女。酔って大声の男同士。そんな群衆に、私もまぎれ込む。だが、そんな群
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万葉集 巻一 12わが欲りし 野島は見せつ 底深き 阿胡根の浦の 珠そ拾はぬわがほりし のしまはみせつ そこふかき あごねのうらの たまそひろわぬ<私の想像を加えた歌の意味>以前から見たいと思っていた野島は見せてもらいました。でも、せっかくここまで来たので
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万葉集 巻一 11わが背子は 仮廬作らす 草なくは 小松が下の 草を刈らさねわがせこは かりいおつくらす かやなくは こまつがもとの くさをからさね<私の想像を加えた歌の意味>夫は旅の宿りのための仮小屋を配下の者たちに作らせています。小屋作りはテキパキとは
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万葉集 巻一 10君が代も わが代も知るや 岩代の 岡の草根を いざ結びてなきみがよも わがよもしるや いわしろの おかのくさねを いざむすびてな<私が考えた歌の意味>あなたの命もわたしの命も守ってくれる神のいるという岩代の丘の草根を結んでお祈りしましょう
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 万葉集巻一 8 の左注を正しいとするならば、8の作者は額田王ではなくなる。 また、今までの注釈では、舟遊びとしたり、軍船の出航としたり、様々だ。 原文のことばがきや左注を歴史上のできごとと照らし合わせて、正しく読もうとするならば、できる限り多くの資料に当
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万葉集 巻一 8 額田王熟田津に 船乗りせむと 月待てば 潮もかなひぬ 今は漕ぎいでなにきたつに ふなのりせんと つきまてば しおもかないぬ いまはこぎいでな<私が考えた歌の意味>熟田津で船の出航を待っていると、月も出て船出の条件がそろった。潮の具合もよ
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与謝野晶子 『みだれ髪』 臙脂紫 より臙脂色(えんじいろ)は誰にかたらむ血のゆらぎ春の思ひのさかりの命<私が考えた歌の意味>血が揺らぎ、青春の思いが高まり、命が燃え立ちます。このえんじ色に塗りこめられた私のことを誰に語りましょうか。<私の想像を加えた歌の
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