大形の被布(ひふ)の模様の赤き花
今も目に見ゆ
六歳(むつ)の日の恋
<思い浮かぶ情景>
大きな赤い花の模様のコートを着ていた。目立つ色だし、珍しいほど大きな模様だった。そのコートを着ていたあの女性。もちろん、若くはあるが、もう大人の女性だ。
あの模様と模様の赤い花、今でもはっきりと目に浮かべることができる。そのコートを着ていた女の人のことを。なぜ、それほどはっきりと思い出せるのか。
あれは、年上の女の人への六歳の私の恋だったといえるのだろう。
記事は、原文に忠実な現代語訳や学問的な解釈ではありません。 私なりにとらえた歌の意味や、歌から思い浮かぶことを書いています。