万葉集のかたわらにキーボード

万葉集を中心に、古典から近代まで和歌、短歌を気の向くままに読んでいます。記事は、原文に忠実な現代語訳や学問的な解釈ではありません。私なりにとらえた歌の意味や、歌から思い浮かぶことを書いています。

万葉集 巻二 163 164 大津皇子(おおつのみこ)が亡くなった後に、大伯皇女(おおくのひめみこ)が伊勢の斎宮から上京した時に作られた歌二首163神風の 伊勢の国にも あらましを なにしか来けむ 君もあらなくにかんかぜの いせのくににも あらましを なにしかきけ…
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石川啄木『一握の砂』「我を愛する歌」 より邦人(くにびと)の顔たへがたく卑しげに目にうつる日なり家(いへ)にこもらむ<私が考えた歌の意味>日本人の顔が耐え難いほど卑しく見える日だ。こういう日は家にこもっていよう。<歌の感想> よくわからない短歌だ。「邦人
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万葉集 巻二 105 106 大津皇子が、ひそかに伊勢神宮に下って、都に帰った時に、大伯皇女が作られた歌二首 105わが背子を 大和へ遣ると さ夜ふけて 暁露に 我が立ち濡れしわがせこを やまとへやると さよふけて あかときつゆに わがたちぬれし106二人行けど 行
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万葉集 巻二 103 104 103 天皇が藤原夫人に与えられた御歌一首わが里に 大雪降れり 大原の 古りにし里に 降らまくはのちわがさとに おおゆきふれり おおはらの ふりにしさとに ふらまくはのち104 藤原夫人が答え奉った歌一首 わが岡の 龗に言ひて 降らしめ
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朝日新聞夕刊2017/3/22 あるきだす言葉たち 春の棘 松岡 秀明(まつおか ひであき)少しだけ心を病んだ少年に雲の名前をふたつ教わるカステラのザラメの粒が外来の空いた時間に読点をうつ<歌の感想> 二首ともに日常の出来事が切り取られている。特に「カステラの」の
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朝日新聞夕刊2017/3/22 あるきだす言葉たち 春の棘 松岡 秀明(まつおか ひであき) ここかしこ光さざめく春となり懐中時計の手触りは冴え<歌の感想> 懐中時計を持ったことはないが、腕時計のメタルのバンドやボールペンの金属の軸をいつもより冷たく感じることがあ
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万葉集 巻二 101 102101 大伴宿祢が巨勢郎女に求婚した時の歌一首玉葛 実成らぬ木には ちはやぶる 神そつくといふ ならぬ木ごとに たまかずら みならぬきには ちはやぶる かみそつくという ならぬきごとに102 巨勢郎女が返歌として贈った歌一首玉葛 花のみ咲
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万葉集 巻二 96 97 98 99 100 久米禅師が石川郎女に求婚した時の歌五首96 禅師 みこも刈る 信濃の真弓 わが引かば うま人さびて 否と言はむかもみこもかる しなぬのまゆみ わがひかば うまひとさびて いなといわんかも97 郎女みこも刈る 信濃の真弓 引か
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万葉集 巻二 95 内大臣藤原卿(鎌足)が采女の安見児を娶った時に作った歌一首われはもや 安見児得たり 皆人の 得がてにすといふ 安見児得たりわれはもや やすみこえたり みなひとの えがてにすという やすみこえたり<私が考えた歌の意味>私は安見児を妻として
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石川啄木『一握の砂』「我を愛する歌」 より一隊の兵を見送りてかなしかり何(なに)ぞ彼等のうれひ無げなる<私が考えた歌の意味>隊列を組んで歩く兵隊とすれ違い、見送った。かなしいことだ。どうして、彼らはあんなに憂いのない様子でいられるのだろう。<歌の感想> 
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石川啄木『一握の砂』「我を愛する歌」 より死にたくてならぬ時ありはばかりに人目を避けて怖(こは)き顔する<私の想像を加えた歌の意味>絶望することがあったわけではなかった。いつもと変わらず周りは嫌な人ばかりだ。相変わらず暮らしは貧しい。死にたくてならない時
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石川啄木『一握の砂』「我を愛する歌」 より垢じみし袷(あはせ)の襟よかなしくもふるさとの胡桃(くるみ)焼くるにほひす<私が考えた歌の意味>垢に汚れた袷の襟の匂いが、故郷でくるみを焼いた匂いと重なった。汚れた袷の匂いから、ふるさとを思い出すなんて、かなしい
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石川啄木『一握の砂』「我を愛する歌」 より遠方(をちかた)に電話の鈴(りん)の鳴るごとく今日(けふ)も耳鳴るかなしき日かな<私が考えた歌の意味>どこか遠くで、電話のベルが鳴っているような音の耳鳴りがする。そんな耳鳴りのする日はかなしい日だ。<歌の感想> 
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石川啄木『一握の砂』「我を愛する歌」 よりかなしくも頭のなかに崖ありて日毎に土のくづるるごとし<私が考えた歌の意味>かなしいことに、頭の中に崖があり、一日毎にその崖の土が崩れていくような気がする。<私の想像を加えた歌の意味>もろい地盤の崖がある。崖の土は
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石川啄木『一握の砂』「我を愛する歌」 よりこつこつと空地(あきち)に石をきざむ音耳につき来(き)ぬ家に入るまで<私が考えた歌の意味>空き地で石をきざんでいる音がしている。コツコツと、その音が耳につく。家の中に入るまで、その音が耳についてくる。<歌の感想>
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石川啄木『一握の砂』「我を愛する歌」 よりある朝のかなしき夢のさめぎはに鼻に入り来(き)し味噌を煮る香(か)よ<私が考えた歌の意味>ある朝の悲しい夢のさめぎわのことだった。夢から覚めるか覚めないかのときに、香りを感じた。味噌を煮る香りだった。<私の想像を
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石川啄木『一握の砂』「我を愛する歌」 よりうぬ惚(ぼ)るる友に合槌(あひづち)うちてゐぬ施与(ほどこし)をするごとき心に<私が考えた歌の意味>うぬぼれて、自慢話をする友人に相づちをうっている。まるで、物乞いに施しをするような心で。<歌の感想> 分かりやす
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